今回紹介する絵本は、福音館書店の絵本「てぶくろ」です。
あらすじ、対象年齢、伝えたいこと(ねらい)などをレビューしています。
読み聞かせ絵本探しの参考に、最後までご覧になってください。
てぶくろ
あ
- 分かち合いの気持ちを育みたい
- 心温まる物語を探している方
- 冬に読む絵本を捜している方
- 海外の絵本を探している方
本記事の執筆者
絵本選びに困っている方!
このブログでは、1000冊以上絵本を読んだ私がひと目でわかる絵本チャートを使って絵本を紹介しています。
実際に私が読んで感じた、絵本の特徴を見える化したものが「ひと目でわかる絵本チャート」です。
気になる絵本は、どんどんチェックしてみてください。
「てぶくろ」はこんな絵本
あ
タイトル | てぶくろ |
絵 | エウゲーニー・M・ラチョフ |
訳 | 内田 莉莎子 |
出版社 | 福音館書店 |
発行日 | 1965年11月1日 |
ページ数 | 16ページ |
税込価格 | 1,100円 |
この絵本は、ウクライナの民話をもとにした絵本で、福音館書店の「世界傑作絵本」に選ばれています。
あらすじ
てぶくろのあらすじを、ザックリ紹介します。
- 雪の降り積もった森を、子犬を連れて歩いていたおじいさんが手袋を落としてしまう。
- その手袋を見つけたネズミは、中に入って暖まることに。
- カエルやウサギやキツネなど他の動物たちもやってきて、手袋に入れてもらいます。
- てぶくろが片方ないことに気付いたおじいいさんが、子犬をつれて戻ってきて……。
落とし物の手袋に、次々に動物たちが入りこんで暖を取る幻想的な物語です。
ひと目でわかる絵本チャート
実際に読んでみて感じたてぶくろの特徴を、以下のレーダーチャートで紹介します。
評価軸(5段階)
メッセージ性:価値観、行動規範を表現
読みやすさ :文字量、物語、リズム
学べる度 :知識、情報を教えてくれる
心温まる度 :優しさ、温かみ、感動がある
ユーモア度 :笑い、驚き、楽しさがある
メッセージ性 4/5点
人と分かち合うことをメッセージとして、子供に伝えることができる絵本です。
ネズミが見つけた一つのてぶくろを、動物たちが分かち合い、協力して寒さをしのぐ様子が描かれています。
「思いやり」「分かち合う心」を育む絵本を捜している方には、ぴったりの絵本です。
「分かち合う心を育む絵本」をお探しであれば、以下をご覧ください。
心温まる度 5/5点
一つの手袋を、動物たちで分かち合って寒さをしのぐ心温まる物語です。
雪の降る寒い森の中でも、この手袋の中だけは温かさを感じる場所として描かれています。
心温まる物語が好きな子供には、ぜひ読んで頂きたい絵本ですね。
「心温まる絵本」をお探しであれば、以下をご覧ください。
【おすすめ絵本】
- しんせつなともだち
子うさぎがひろったかぶが、やさしさの連鎖を生み出すお話 - ちいさなかいじゅうモッタ
「かわいい」と言われるのが嫌なモッタが、なんとかしてお兄ちゃんたちを怖がらせようとする物語
ユーモア度 4/5点
幻想的な絵本でもありますが、実はよく見ると面白おかしい絵本でもあります。
動物たちが増えるたびに、手袋が住み心地のいい家に変化していく様子がさりげなく(それがまた面白おかしい!)描かれています。
ネズミ、カエル、キツネ、オオカミ……。
次々にやってくる動物たちに合わせて、リフォームされていく手袋は見ていて楽しいです。
「ユーモアのある絵本」をお探しであれば、以下をご覧ください。
【おすすめ絵本】
- へろへろおじさん
とても不運なおじさんの一日を描いた物語 - かえるをのんだととさん
腹痛のととさんが、和尚さんの助言でカエルを飲んだら、お腹の中で騒動が起こり、ヘビやキジや猟師や鬼まで飲み込んでしまったという不思議な物語
対象年齢
実際に読んでみて感じた、てぶくろの対象年齢は3歳以上。
対象年齢 | 3歳以上 |
文字量 | 少なめ
|
物語の内容 | わかりやすい
|
文章のリズム | 良い
|
ページ数も16ページと少なくサクッと読めるので、絵本が苦手な子供でも、飽きずに聞いていられます。
とても読みやすい絵本なので、3歳前半から十分に楽しめます。
こんな方におすすめ!
てぶくろがどんな人におすすめか、「特におすすめ!」「おすすめ!」の2段階に分けて紹介してきます。
関連した絵本も紹介しているので、気になる方は是非そちらも見てみて下さい。
あ
目的別おすすめ度
分かち合いの気持ちを育みたい |
|
心温まる物語を探している |
|
冬に読む絵本を捜している |
|
海外の絵本を探している |
|
特におすすめ!
分かち合いの気持ちを育みたい!
ネズミが見つけた一つのてぶくろを、動物たちが分かち合い、協力して寒さをしのぐ様子が描かれています。
分かち合いの気持ちを育みたい方には、ぴったりの絵本です。
おすすめ!
心温まる物語を探している方!
一つの手袋を、動物たちで分かち合って寒さをしのぐ心温まる物語です。
【関連する絵本】
しんせつなともだち
ちいさなかいじゅうモッタ
冬に読む絵本を捜している方!
この絵本は、雪の降る寒い冬が舞台の絵本です。
手袋を身に着ける機会が多い冬に読むと、子どもたちも共感しやすいでしょう。
【関連する絵本】
じっちょりんのふゆのみち
ふゆじたくのおみせ
海外の絵本を探している方!
ウクライナの民話をもとにした絵本で、福音館書店の「世界傑作絵本」に選ばれています。
【関連する絵本】
ちいさなかいじゅうモッタ
はなをくんくん
こんな方は別の絵本を!
以下の方は、ここで紹介するおすすめの絵本を読んでみて下さい。
暗い色調の絵が苦手な方!
暗い色調の絵が寒々しく感じる方や、明るい色彩の絵が好きな方は、この絵本に魅力を感じないかもしれません。
そんな方には、以下の絵本がおすすめです。
期待を裏切られる前の、転ばぬ先の杖です。
この絵本の魅力
実際に読んでみて感じた、てぶくろの魅力を以下に紹介します。
動物たちの個性
美しい挿絵
動物たちの個性
登場する動物たちは、それぞれ個性的な名前や服装で現れます。
「くいしんぼねずみ」
「おしゃれぎつね」
「のっそりぐま」
動物たちの性格や特徴が絵で表現されており、子どもたちに親しみやすく感じられるでしょう。
動物たちの名前や服装から、どんな性格なのか想像するのも楽しいです。
美しい挿絵
動物たちの、個性的な洋服や表情。
ページをめくるたびに補強され、立派な家へと変わっていく手袋。
細部まで丁寧に描かれた挿絵は、見とれてしまうほど美しいです。
現実とは異なる幻想的な世界が表現されていて、冬の魔法にかかったような感覚を与えてくれます。
この絵本の ねらい
実際に読んでみて感じた、てぶくろで子供にどんなことを伝えるかは、これ!
人と分かち合うこと、仲間意識を育むこと
ネズミは手袋を見つけましたが、他の動物たちも入れてあげます。
また、手袋は動物たちの家として機能しますが、それは動物たちが協力して作ったからにちがいありません。
この絵本では、動物たちが分かち合い、協力する姿が描かれています。
他人の気持ちや、立場を配慮する心を育むことが期待できる絵本です。
友達や家族との関係を築くためには、「分かち合うこと」を学んでいくことが大切ですね。
この絵本を読んだ感想
幻想的な物語でありながら、ユニークな要素も持ち合わせている、不思議な絵本です。
動物たちが増えるたびに、手袋が住み心地のいい家に変化していく様子は、追っていて思わず笑ってしまいます。
寒い季節、クリスマスシーズンなどに読むと、より一層楽しめる絵本です。
まとめ
今回は、てぶくろという絵本を紹介いたしました。
Amazonや楽天などのオンラインショップで購入できますので、ぜひチェックしてみてください。
あ
タイトル | てぶくろ |
絵 | エウゲーニー・M・ラチョフ |
訳 | 内田 莉莎子 |
出版社 | 福音館書店 |
発行日 | 1965年11月1日 |
ページ数 | 16ページ |
税込価格 | 1,100円 |
落とし物の手袋に、次々に動物たちが入りこんで暖を取る幻想的な物語です。
【対象年齢】
3歳以上
【この絵本はこんな方におすすめ】
- 分かち合いの気持ちを育みたい
- 心温まる物語を探している方
- 冬に読む絵本を捜している方
- 海外の絵本を探している方